呉の四姓
いわゆる「呉の四姓」のうちの朱氏の代表格って誰なんだ!?
朱治・朱然の家系だと思ってたんですが、この二人は呉郡の人ではなくて丹陽の人なんだよな…。呉郡出身の朱さんというと、朱桓や朱拠…この二人の系統なのかなぁ?
四姓のうちの張氏も微妙…こっちは張温の家系ですよね、多分。
…超マイナー疑問ですみません;;
(2006.05.31)
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また「呉の四姓」(陸氏・顧氏・張氏・朱氏)についてほじくってみていいですか。先日、掲示板の方で教えていただいた『世説新語』の一節をなんとか見つけたもので…(ありがとうございます!)。賞誉編の本文にあるんですね(←注の一部だと思い込んでた凡愚)。
で、徐震[土+咢:音はガク?]という人が書いた『世説新語校箋』というのを見てみました。
この徐さんがつけた注釈によると…
「張、張昭之族。朱然朱桓、在呉並以武功顕、未知孰是。陸、陸遜之族、顧、顧雍之族。」
張とは張昭の一族。朱然と朱桓は、呉でともに武功によって名を挙げたが、どちらのことを言うのかはわからない。陸とは陸遜の一族、顧とは顧雍の一族のこと。 …くらいの意味でしょうか。陸遜と顧雍に異存はないとして、張氏=張昭の一族、朱氏=朱然か朱桓のどっちか分からない と言ってますね、この方は…。
んーー、でもやっぱ、呉に地盤を持つ張温を「張氏」と考えた方がいいと思うんですが…。が、いちばん無難に結論を出すならば、「陸氏は陸遜、顧氏は顧雍の一族、朱氏と張氏はイマイチ不明」となるでしょうか、なんだか投げやりですが…。
でも私個人としては、張氏=張温、朱氏=朱桓・朱拠(ふたりは同じ一族)だと思ってます…。やはり、呉郡呉県を原籍地とする一族の総称だと考えたいので…。
(2006.06.04)
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図書館をうろついてて、『六朝江南の豪族社会』(大川富士夫)という本を見つけました。呉の四姓について書いてあるみたいだったので…。
呉の四姓の「顧・陸・張・朱」というのは、やはり顧雍・陸遜・張温・朱桓の家柄みたいです。
確証には欠けるけれど、張温の一族は漢の建国の功臣にして名軍師の張良の子孫だ、という説もあるんだとか!(『宋書』『呉郡図経続記』巻下) す、すげー…そんな話が。
顧雍の一族は、春秋時代の越王勾践の後裔で(『通史』巻26)、朱桓の一族は漢の武帝の頃の人の朱買臣の後裔、陸遜の一族は、遠くは戦国時代の斉の宣王の流れで(『元和姓纂』巻10)、漢の功臣・陸賈の後裔らしいです。へぇー! 三国志関連でも、史学系の論文は読んだことがなかったのでいろいろびっくりでした。
…にしても、論文って読み慣れないと読みづらくて眠くな…バタリ。
(2006.11.03)
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