士燮が朝廷で謎解きした件についてのmousou
※とても妄想です。mousouが突っ走っています。
さて、前回の春秋話で、秦のあたりと晋のあたりって言葉が違う感じがするーという話をしたのですが、それを踏まえて、士燮が士会に怒られた例の件について思ったことをちらちら書きたいと思います。こちらは完全に妄想です(笑)。
士燮が士会の激怒を買ってしばき倒された件については、既に何度も何度も言及してる気がしますが…くどいようですが繰り返すと、士燮が朝廷から帰ってきたのが遅いので、家に居た士会がどうして遅れたのかと尋ねると(ここに親馬鹿の一端を感じるのは私だけっすか…笑)、士燮は「秦の使者がやってきて、何やらなぞなぞを出したのですが、他の方々がお答えにならないので、私がその謎をみっつ解いたのです」と説明します。聞くや士会は激怒して、「大夫の方々は分からなかったのではなく、目上の人に譲っておられたのに、お前は小僧っ子のくせに三度も人の功を奪ったのだ」的な事を言って、手にしていた杖で士燮を殴り、士燮がかぶっていた委貌冠という冠を留めていたかんざしが折れた…という、『国語』にある話でございます。
で、以下はししょーさん弁護っぽくなりますが(笑)…
士燮は一時士会とともに、秦に亡命していた時期があり(おそらく子供~少年の頃)、秦の言葉を他の人よりよく知っていると思われるのです。だから、朝廷に来た秦の使者が出したなぞなぞに秦の言葉が混じっていたとすると、ししょーさんなら純粋な晋人以上に理解できた可能性が高いし、士燮が秦にいたことを知る人は、「お前なら分かるだろ」的な目線を送ってたかもなーとか思ったのです。
秦といえば魏氏ですが、この件があったと思われる士会執政期前後の時期(たぶん士会引退直後ですが)って、魏氏の中にはそれほど有力な人って見当たらないので、朝廷には魏氏はいなかったのかもしれない。(一番有力なのは魏錡でしょうか…彼はヒツの戦いの時、公族大夫になれなくてやっちまった奴なので、もしかするとこの頃になっても大夫になれてないかもしれない。)それこそ秦との最前線で備えてたのかも。そうなると、士燮は朝廷にある大夫たちの中で、最も秦の言葉に通じていたと考えることができそうだと思いまする。
なので、「ここは自分が答えるべき?」と士燮が思うような事態になり、謎を三つ解いたのかもなーと思ったのです。士会は「大夫の方々は分からない訳じゃないのに…」と言ってますが、もしかすると諸大夫はホントに分かってなかったかもーとも思う。士燮は必ずしも、自分の能力を顕示したくて謎解きをしたのではないかもーと思うのです。
でも、もし、士燮もこの件を通して「他の大夫たちはこの程度か」と思い、諸大夫を侮るような気持ちが生じたならば、それは危険だし、一方、表に出てきたばかりの若造にいいとこ取りされた大夫たちも、何だこいつ生意気だなイライラ…となって、これまた危険の芽が生じる。だから、諸大夫がなぞなぞの答えが分かっていたかどうかは関係なく、士会は士燮をしばくことにより、危険を除いたとも言えるかもしれない。士燮の心に生じたかもしれない侮りの心を除くことができ、また、この件を諸大夫が耳にしたならば、生意気な…と思った連中の溜飲を下げ、彼らの士燮に対する負の感情を軽くすることもできたかもしれない。
ししょーさんも多分それを察して、おとなしくおとんの杖を受けたと思うのですよね…えんりょーの戦いの士カイのように逃げたりしないで(笑/というか、士カイの場合、杖ではなく戈を向けられてるので、逃げないと死ぬよな…士燮怖すぎる;)。双方納得の上で、このしばき倒され事件があったのかなーと思う今日この頃です。この親子はらぶらぶがよいよn(殴)
(2010.05.06)
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※上に輪を掛けてmousouが激しいです
単にししょーさんの自己顕示欲っていうのもあったのかもしれませんけどねーとは思います。自己顕示、というとちょっと違うかな…むしろ親父の顕示かも。「貴方のようなご子息がいるなんて、士季殿の教育はさすがですね」的なことを言って欲しかったのかもなーと思います、超妄想ですけど…。だから、こんなに知識がある、っていうのを人前で見せびらかしたかったのかも。そんな子を持ってる親を褒めて欲しかったという気持ちもあったのではあるまいかーと思います。
でも、他人の目にそう映るかどうかは定かではない。むしろ「自己顕示か」と思われても仕方がない。自分が「こういうふうに見えて欲しい」像と、他人たちから「こういうふうに見える」像って必ずしも一致しない…むしろ、よっぽど周到な人でなければ、何かしら誤解されることが多いと思われる。士会も、士燮の気持ちも分かるけど、他人の目からどう映るかというのも分かっていて、嬉しいんだけど、結局は自分の一族の為、そして我が子自身の為にも、杖でぶったのでしょうね…うおーーなんか切ない!!というか我ながら妄想しすぎだ(笑)。
(2010.05.08)
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